OpenStackは、サーバ仮想化技術を用いて1台の物理サーバを仮想的に複数のサーバの様に動作させ、仮想サーバをユーザが利用するクラウドサービス毎に割り当てるクラウド基盤のソフトウェアです。
ベアメタルOpenStackは、サーバ仮想化技術を使用せず、OpenStack上で直接物理サーバを割り当てることを可能にしております。

ベアメタルOpenStackにより、サーバ仮想化技術の利用時と比べてクラウドサービスの応答時間が約10%〜50%改善できるようになります。(注:NTTドコモ社のベンチマークテストの結果より)
ベアメタルOpenStackは下記のユースケースで活用できます。
- サーバ負荷が高い外部向けサービス(リソースが足りなくなってきたら仮想マシンから物理マシンに切り替える)
- 負荷が高いデータベースサーバ
- 物理サーバと仮想サーバが混在の混在環境(OpenStackで環境構築・更新を一元管理)
- マイクロサーバ(Atom C2000、など)を検討しているお客様
- 本番環境で仮想マシンの採用を躊躇しているお客様

ベアメタルOpenStackの動作の仕組みは下記の通りです。
ベアメタルOpenStackはプロビジョニングの際に5つの処理を行います。
- Instance Request:利用者はDashboard(管理用Web画面)やCLI(管理コマンド)からNova-APIを使用し、Machineの作成&起動を要求
- Choose Nova-Compute:起動するMachineを決め、Machineの作成&起動をスケジュール
- Image Provisioning:Image ServiceからMachineのイメージを取得し、Nova-Computeに配置されたBaremetalドライバを経由してMachineを起動
- Network Isolation:Machineにネットワーク設定
- Block Storage Attachment:iSCSIでMachineにブロックストレージをアタッチ
ベアメタルOpenStackは、変更箇所を最小限にし、OpenStackのVMのプロビジョニングと同じ処理手順で実行されます。